この古民家の基礎には、大きな玉石を配置した礎石が使われています。礎石の上に土台という横木を載せます。これを石場立てといいますが、礎石の石の形状に合わせ、土台の木をひとつづつ鑿で加工します。これは光付けというとても手間のかかる工程ですが、このことにより基礎が安定します。
この古民家の基礎にゃあ、でっけえ玉石をつかってんだ。礎石(そせき)っていうな。礎石の上にゃあ土台ってえ、ふてえ材木を乗せんだけどよう。あんべぇがわりぃだろ。そんだから玉石のかたちに土台の木(もく)をつくんだよ。石場立(いしばだて)なんて言ってんけどな。石のうえに土台をのせちゃあ、あんベーをみてよ、出っ張ってっとこを鑿(のみ)で削んだよ、石の形にぴったんこにな。なんども鑿あててよう。光付けってんだよ。手間かかるよ。でもこーすんと礎石と土台ががっちりしてよ、ずれねーんだよ。石削るよりゃ楽だ(笑)
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